Vanilla
「私が好きだって、出て行くなって、言いました……?」


私の言葉を聞いた直後、朝永さんは目を見開いた後、左手で顔を覆った。

どうしたのだろうと朝永さんを見る。

耳が真っ赤だ。


「……ちゃんと覚えてんじゃねーかよ」


愛佳ちゃんの言う通りだった。

本当に告白していた。

あの夢は現実だった。


「じゃあ、しー君のことは何だったんですか?」

「……前に電話してるのを偶然聞いたんだよ。俺はお前がしー君にご執心で、金を貢いでるかと思ってたんだよ」

ハイ!?

「何でそうなるんですか!?」

「お前が嫁に貰ってくれるとか、余計な事言うからだろ」

朝永さんの言葉に、確かにしー君にふざけて言ったなと思い出す。

そういうことだったんだ。
全部がピッタリと繋がって、スッキリした感覚しかしない。

その時、朝永さんが私の方へと左手を伸ばしてきた。
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