俺様上司に、跪いて愛を乞え〜彼目線〜激甘編を追加
だが、「いいです」とあっさり断られて、やはり嫌われていることを自覚する。
しかし彼女をこのまま帰すつもりもなかった。
「いいから、乗れ」
車のドアを開けて強引にも感じたが手を引っ張っると、仕方なさそうに助手席へと乗り込んだ。
こうやって2人で車に乗るのも、あのタクシーの時以来だと思う。
ようやく彼女に近づけたのに、たいした会話もできずに俺は、
「……濡れた服を乾かすためだけに、俺の家に来ればいいだろ」
としか吐けないとか、どれだけ誘い方がかっこ悪いんだよ。……こんなはずじゃなかったのにな。
俺の家に着いても、彼女の警戒心が解かれることはなく、ずっと一定の距離を取られていた。
最初に彼女の方から誘いかけてきた時とは正反対だとか、笑えない冗談だと感じる。
どうして俺は、あの時素直に彼女を受け入れなかったんだ。
虚勢ばっかり張って、好きな女もものに出来ないなんて、どうにも自分のバカさ加減に笑えてくる。