once again

如月社長に話をした私達は、なぜか兄も連れて蓮さんの部屋に来ていた。

「ね、兄さん。なんで兄さんが会社に来たの？」

「ん？いや、瑠璃から話を聞いてだな。結局、瑠璃と涼香が原因だろ？兄として、SEIWADOの社長として、如月商事に迷惑はかけられないと思ってな？、いけなかったか？」

兄は園田さんも引き連れず、瑠璃と二人で飛び込んできた。
それが私にしてみれば驚く事であって…

「ううん。二人で来たからびっくりしたのよ」

「如月さんもびっくりしたでしょう？まだ涼香から、瑠璃の事を聞いてくれて助かりましたよ。これで言ってなかったらもっと話はややこしくなっていた」

兄から、頭を下げられて蓮さんも慌てていた。

「いや、高瀬さん。頭を上げて下さい。誤解されなくてよかった。それだけですよ。私は涼香しかいませんから」

手を握りながら話をする蓮さんを横目に、

「あー、ご馳走さまです。専務さん、ほんっとに涼香が好きなんですね？ね、兄さんも涼香が幸せでいう事ないよね」

「あのな、俺にしたらお前も一緒だろうが、瑠璃」

それから天城さんと怜さんも合流し、明日の記者会見に向けての最終打ち合わせに入った。