once again
「…、あれは私じゃありません。その事も含めて今日、お話する事があります」

瑠璃が話をする間、あちこちからフラッシュが焚かれ写真が撮られていた。
瑠璃のいる世界を、間近で見た事のなかった私は、驚きそして、瑠璃の強さを知った。

瑠璃…

「お静かに、あれは私だと言われても仕方ないと思います。ただ、他人の空似だと、逃げるつもりもありません。今日ここで、お知らせしたいのは、あの写真は誰なのか？と言う事です」

きた。
私は横で息を飲んだ。

「写真誌に撮られたのは、私の双子のは妹です」

その瞬間、凄い数のカメラから焚かれるフラッシュが、瑠璃を包んだ。
目を瞑る事なく、前を見据えた瑠璃は続けた。

「今日は妹をここに連れてきました。双子である事を、証明する為に」

周りから、言い訳をするな、逃げるつもりですか？と声が上がる中、瑠璃は返事を返さず、ただ、伝えます。とだけ言った。

そして、横を向いた瑠璃が私に合図をしてきた。

今よ、涼香。

瑠璃の向こうに見えた蓮さんに、行ってきます、と合図をして記者会見の場に出て行った。
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