君を借りてもいいですか?
案の定翌朝の私は最悪だった。何が最悪だったかって?浴衣ははだけて、髪も乱れ目は充血。

幸い、目が覚めた時湊人はまだ夢の中だったから私はそっと起きて部屋の露天風呂に直行した。

だが、湊人の寝顔が美しすぎて頭から離れない。もちろんそれだけではない。

昨日のやりとり、あれは本物の恋人同士の会話。

「平常心でいられるだろうか」

まだ朝日も出ていない薄暗い空を眺めながら不安とほんの少しの小さな期待で胸がざわざわした。




「すごーい!水しぶきがここまでくる〜!」

今朝の不安はどこへやら。

湊人は何事もなかったように起きて、朝ごはんを食べた。

そしてチェックアウトをして車に乗ると目的地も言わぬまま車が動き出した。

そして車に乗ること30分。連れてこられたのは滝だった。










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