きみの左手薬指に 〜きみの夫になってあげます〜

けれども、人というものはどんな状況であっても、生きていかなければならないのだ。

時が経つにつれ、おばあちゃんの姿を目にしなくても、それが「日常」になっていった。

いつの間にか、おばあちゃんの夢を見ても、「わたしもそっちへ連れてって」って、思わなくなっていた。


……ようやく、なんとか一人でも、暮らしていけるようになったところだったのに。

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