きみの左手薬指に 〜きみの夫になってあげます〜
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「……櫻子さん、今日は朝からため息、十二回目ですよ?」

真生(まき)ちゃんが様子を窺うように、わたしの顔を上目遣いで見る。

わたしたちはいつもの職場である「別館」で、二人並んでカウンター業務についていた。

「櫻子さん、本館での『ウワサ』が気にかかってるんですか?それとも、最果ての地への『島流し』の件ですか?」

「えっ、そんなにため息ついてた?」

びっくりして訊く。

「櫻子さんはおっとりのんびり屋さんだけど、そういう人って知らない間にずいぶんストレスかかってるらしいんですよ。あたしなんかじゃ、頼りないかもしれないですけど、話くらいは聞きますよ?」

わたしは真生ちゃんに、最近身のまわりで起こった出来事を話した。

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