今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。


はぁ、と溜息が漏れる。

柴咲さんが婚約者と別れたなら、水瀬さんとよりを戻すのも時間の問題じゃない? いや、もうすでに戻っている? 

だとしたら、私の入り込む場所なんてないじゃない。


「諦めるんじゃないよ、紗夜」

「そうよ。元カノが何よ、ふっとばしちゃいなさい」

「うん……、ふたりともありがとう」



目標としていたものが遠く感じた時、人はどうすればいいのだろう。

まだどこかに望みはあるはずだと足掻くのか、それとも見切りをつけるのか。がむしゃらに頑張ることに意味はあるのか、努力は報われるのか。

無駄なものなんてこの世にないというけれど、経験が増える分だけ臆病になる。


――――傷つきたくない。


水瀬さんを好きになって、初めてそう思った。



< 141 / 197 >

この作品をシェア

pagetop