マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
そのパスタの絡まったフォークを見つめる。
「ほらほら。あーんして?早く」
「………」
…いや、今の私は、カッコいい蓑島くんを見つめていたのではなく。
このパスタを一口食べたいがゆえに、物欲しそうに見つめていたことになっている…。
もし、食べなかったら…。
『えっ!パスタじゃなくて俺を見つめてたって?…へぇー?俺のこと好きになった?じゃあホテル行く?行こう今すぐ』
…ってなことになりかねない!
「…食べる」
しつこくホテルに誘われるよりマシ。
そして、身を少し乗り出して、目の前のフォークを一思いにかぶり付く。
蓑島くんの「おぉっ!」という声がした。
「…あ、美味しい」
「でしょー?俺のお気に入りうにクリームパスタ」
塩レモンカルボナーラも美味しかったけど、これも美味しい。好きな味。
今度、これ食べたい。
モグモグと味わっていたが、今度は蓑島くんが顔を寄せて私をじっと見つめている。
な、何よ。
「あーんした時の顔、エロかった」
なっ…!
そう言った蓑島くんは「うひひ…」と悪そうにニヤニヤと笑っている。
「あー。これ、ホテル行きたくなるな。行こう」
「…行かない!」
やはり、この男にかかれば結末は同じ…。