先生。











いつの間にか泣き疲れて寝ていた私は、時計を確認する。


時間は朝の10時を指していて、もう遅刻になるくらいなら休んでしまおうと、久しぶりに学校をサボった。



携帯を見れば、司からメッセージや電話がきていたけれど、それを見る気にもなれない。



目を覚まして、やっと起き上がれば、いつもの場所に朝食が用意してあった。



…どうして中途半端に優しくするのかわからない。


好きになられるのが迷惑なら、もっと思いっきり突き放せばいいじゃん。



冷たくなった朝食は、いつもの先生の味でそれだけで愛おしくなる。


冷たくても、温もりがそこにはあった。



本当に事故なのに、勝手に誤解して話を進める昨日の先生を思い出す。

< 123 / 399 >

この作品をシェア

pagetop