先生。
だから大人が嫌いなんだ。
教師だって。
…何も理解してくれないじゃん。
だけどこのままじゃ悔しくて、学校はサボったのに、夕方、先生の駐車場まで来てしまった。
先生の車の横の段差にちょこんと座り、帰りを待つ。
無視されても貶されても良い。
ちゃんと事実を知ってほしい。
それで、できれば…
「あの!」
段差に座って三角座りしていた私は、西野先生の声が聞こえて体を跳ね上げた。
とっさに足が動き、車の陰に隠れる。
思ったより早く先生が帰ってきた…から。
西野先生と2人で。
「津山先生…」
「彼女いるんですよね」
「…もしかして、夏目さん?私、やっぱり気になって保健室見に行ったんです…そしたら…」