先生。
そこまで言うと、先生は西野先生の唇に人差し指を当てる。
「違いますよ。あの子はただの生徒です」
わかってたけど、口に出されるとやっぱり辛い。
「嘘…ですよ。生徒なんかで片付けられるような雰囲気じゃ無かった。津山先生はあの子が…」
「もしかして、脅してます?」
先生は、少し笑ってそう言った。
「そう言う訳じゃ…」
「だって全部、見たんでしょ?」
「それは…「写真、とかあったりして?」
笑っていた黒い笑みはどこかへ消えて、今度は睨むように西野先生を見た。
「そんな…無いですよ…」
「じゃあ確認してもいいですか?」
ゴクリと西野先生の喉が動く。
まさか…ね。
西野先生がゆっくり携帯を開いて、譲先生に差し出した。