先生。
なんて。
知ったようなこと言っちゃって。
「じゃあ司は?した事あんの?」
「無いよ。きっとこれからも一生無い」
そしてまた、寂しそうな目をする。
私の周りって、なんだか可哀想な人ばっかり。
「俺もう行くわ」
「うん。また明日ね」
突然だったけど、司は持っていたホウキを雑に直して帰っていった。
1人になった教室で、やっぱり私は惨めなんだと改めて思う。
司が思う、あんな純粋な思いもできないなんて。
…私も、そろそろ帰ろう。