先生。


「まさか…」





すると男は何を思ったのか、顔を近づけてきた。





「え、ちょ…何すんの」


「いやいや、聞かなくてもわかるでしょ?キスだよ。キース」





ゾクゾクと虫唾が走る感覚がして、気がつくとその男を突き飛ばしていた。





「ってぇなぁ…!」





そんな言葉もまともに聞かず、私は部屋を飛び出した。


無我夢中で走り、ホテルを飛び出すと、男もその後を追ってくる。





「おいっ…!待て!!」





怖い…


怖いよ…



後ろから迫る恐怖は計り知れなくて、ただただ走った。



ふざけ半分でこんなことするんじゃなかった。


先生の言うことをちゃんと聞けばよかった。



なんて後悔していた時。


ついに、グッと腕を掴まれてしまった。

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