先生。
「…っ、ごめ、なさ…」
私がそう言うと「はあ」って大きなため息が聞こえる。
先生は、怒ってるのか、呆れてるのか。
その両方か…
めんどくさい女だもん私って…
「とりあえず、家帰んぞ」
先生はそう言って歩き出そうとするから、腕を掴んで思い切り首を横に振った。
あの部屋に戻ったら、あの女がいるかもしれない…
そんなの、絶対に嫌。
「お前の母親ならもう帰ったよ。だから行くぞ」
「え…?」
そのまま何も答えてくれなくなった先生。
腕を引かれたまま家に着くと、たしかに居なくなっていた。
「あんなとこ行った理由は?」
リビングにつくなり、低く冷たい声が、私を責めた。