先生。
「潤」
俺がそう呼ぶと、わかりやすく反応した。
…寝ぼけてんのか。
「ほら、家ついたぞ」
そう言って潤を下ろした立花。
下された潤は、俺を見るなり胸に倒れてくる。
「ああー……せんせー…おかえり…」
「…酔ってんの」
「んーん…酔ってないよ」
俺の胸に顔をつけて、そういう潤。
可愛くて、愛おしくて抱きしめたいけど、そういうことなら話は別。
「じゃあ、俺はこれで」
「悪かったな。気をつけろよ」
ペコっと可愛げのない会釈をして、帰っていく立花。
そんなあいつが見えなくなるまで、部屋の前から見送った。
「ねえー…先生ぇ」