先生。
握っていた紙は緊張のせいか、クシャクシャになっていて。
フーッと息を吐いて、準備室に入った。
「先生…」
自分でも驚くほどの掠れた声だった。
だけど先生は、必ず拾ってくれる。
「そこ座って」
指示された場所に座って、白紙の進路調査を広げた。
「あれから悩んだけど…決まらなかった」
「そっか」
「…でも就職しようと思ってて。働いてお金貯めて、先生と……」
「潤の中心は、潤じゃなくて俺なの?」
「…そう、かな…先生と一緒にいたいって、本当にただそれだけだから…」
「やっぱり、俺だよね…」
「え…?」
「…ごめん」
何が?
なんで、謝るの……?