先生。
これ以上、司に迷惑かけないように静かに背中で揺られていた。
だけど、程よい眠気が襲ってきた時に、司に声をかけられる。
「もう歩けんだろ。おろすぞ」
「あ…うん」
震えはすっかり収まっていて、しっかりと地に足をついた。
「ここ、俺の家」
目の前には、見上げるのも一苦労な高層ビルがそびえ立っていた。
「引っ越したの…?」
「実家とは別だよ」
「嘘…こんな所に1人で…?」
「そう。親の干渉とか受けたくないから成績キープを条件でここ借りてもらってる」
「あ、司も頭いいもんね…」
そう話してるうちに、司の部屋について中に入る。
「どこでも適当に使って」
そう言われても全く落ち着かなくて、リビングで立ち尽くす。