先生。


いきなり図星を突かれて、思ったより傷がえぐれた。



そんな時にいつも思う。


俺は自分が思っていた以上に、潤に惚れ込んでいたんだと。





「言葉とは裏腹にそんなつもり全くないって顔してる。寂しくて会いたくて堪らないって、そんな顔」





さすが。


さんざん俺を振り回してきただけあって、よく理解してんのな。



バーテンダーに差し出されたカクテルには、俺の情けない顔が映ってた。



あり得ないペースで酒は進んでるはずなのに、なんだこれ、全然酔えねぇ。





「俺から離れていくはずないってどっかでたか括ってた。俺といれば幸せになれるって」





あぁ、やっぱ酔ってんのかな。


この女にこんな話するなんてさ。

< 368 / 399 >

この作品をシェア

pagetop