先生。
「卒業おめでとう」
先生から差し出されて、受け取ったそれは宝物のように見えた。
司と先生の拍手に頬が緩む。
本当の卒業式じゃなかったけど、これで十分だ。
温かな風が吹いて、桜が舞い散る。
「立花もおめでとう」
「約束守らなきゃいけなくなったから、これから大変なんすけどね」
「…ずっと気になってたんだけど、約束ってなに…?」
ずっと気になってたこれ。
…約束?
「実は立花も進路が決まってなくてずっと悩んでたんだよね」
「いや、マジで言わなくていいっす」
「それが突然、俺の前に現れて‘‘潤ともう一度やり直したら、卒業後は教師になってやるよって。生意気じゃない?」
「俺の話聞いてねえー…」