先生。
女って本当、汚いよね。
…でも、これが本音なんだよ。
「わかった。今どこ?ちょっとしか会えないよ」
嘘でしょ?
行くの?
ここから1時間もかけて、家に戻るの?
先生、バカでしょ…
「…うん、俺も好き」
そしてそう聞いた時、一瞬呼吸の仕方を忘れた。
私に向けられた時の好きとは違う、本気の好き。
先生ってそんな甘い声なんだね。
知らなかったや。
いつのまにか電話が終わり、先生が振り向いて私を見た。
少し驚くけど、すぐに横を通り過ぎようとする。
なんで。
何か言ってよ。
そのまま行こうとしないで。
「待って…」
どうにかして引き止めたくて、私はそう呼び止めた。
「あのね、先生。私…」
「ごめん。あとで聞くから」