星の向こうできみを待っている。
『希愛、今のは…』
目をそらし、言葉に詰まるお父さん。
必死で言い訳を考えているんだと思った。
『あたしなら、大丈夫…。大丈夫だから気にしないで…』
落ちた教科書を拾うと、逃げるように部屋に戻った。
ベッドにもぐりこむと、さっきの言葉が頭の中を何度もリピートした。
昔から検査を繰り返して。
運動制限、食事制限と自由に過ごせなくて。
何度も手術を受けて。
手術の後は動けないくらい苦しかった。
消える前についてしまう治療の痕。
それでも『今は苦しくても、頑張ったら元気になるからな』って、お父さんの言葉を信じて来た。
お母さんが命を捨ててまで守った命。
その命さえも、長くない。
だったら、お母さんがあたしを守った意味ってなんなの?