星の向こうできみを待っている。
「いきた「の~あっ」」
あたしの言葉を遮り、名前を呼びながら肩に腕を回される。
この声、間違いない。
「やっぱり颯斗だ!」
振り返ると、そこには颯斗の姿。
横の髪は丁寧に編み込まれ、丸見えのピアスは耳たぶから軟骨まできらきら。
いつも通り開けられたシャツの隙間からは、綺麗な鎖骨とダブルリングのネックレスが覗いている。
「『やっぱり颯斗だ!』じゃねぇだろ。門のところにいてって言ったの覚えてる?あと、待ち合わせ10時って言ったよな?」
眉を寄せ、目つきの悪い目であたしを睨む。
いつもの無意識じゃない。
完全に怒ってる顔だ。