恋する剣士
「すみまへん、どうしましたか?」

番頭が部屋に到着した

番頭に続いて部屋に入ったのは、明

女の前にしゃがみ、顔を上げさせる

「さっぱりしたな」

「うっ… へ?」

泣きじゃくっていた女が、明と視線を合わせる

「良かったな髪で
可愛い顔に傷がつかなくて、本当に良かった」

「かっ…可愛い???」

「可愛いよ 髪型も似合ってる」

フッと笑う明に、女は真っ赤になる

そんな女に気づかず
落ちた髪を拾い上げる

「綺麗な髪だなぁ-、キチンと束ねてあるから
これ、人形にして貰えば?」

「……綺麗?」

「うん、綺麗な髪だ」

「//////ありがとう」

番頭の指示で、女が部屋を出された


「アキラ、久しぶりだな」

明が芹沢に視線をやり

「久しぶりだね
鴨君… 相変わらず、やり方が雑だね」

「ハッハッハッ!!!
アキラは、変わったな!?
女を口説くようになるとは、成長したものよ!!!」


「口説いたつもりは、ないけど…」


「知り合いなのか?」

土方が割って入る



「「まあ」」



揃って曖昧な返事をした

山南が明に問う


「ところで… なんでここに?」


「あぁ、やじ馬しにきただけ…」



そんなハズは、ないだろうと明に視線が集まる



「アキラ、一杯やらぬか?」


「折角だけど、人を待たせてるから」














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