恋する剣士
小さな息を吐き、「面倒くさい」


明が桂の隣に座る





桂は、目を閉じた



しばらくの沈黙





明が堪らず桂に視線をやり

「小五郎君、起きてる?」

「起きてるよ」


ニコリと明に微笑んだ



「アキラ 普通の女の子になる気はないかい?」



視線をしっかり合わせて質問をした




明は、表情をピクリともさせず




「小五郎君… そんな事を言う為にここに来たの?」


「そうだよ」


大真面目な表情を確認してから
明が視線を落とした


「普通じゃないんだ… そっか、普通って何?」

「まず、人の顔をきちんと見て、話をする」

「小五郎君… 面倒くさい」



再び訪れた沈黙






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