向日葵だけが知っている
「おはよう。」
朝起きると、もうテーブルにはお姉ちゃんとお母さんがいた。お父さんはもうすでに出ている。

「そういえば、ひまり。部活って決めたの?」

お姉ちゃんが私に聞く。ちなみにお姉ちゃんは同じ榊原学園で…もちろん陸上部。
「うん。演劇部に入った。」

「おー。演劇部。工藤っている?」

工藤…?わからないな。もしかして、その人が部長なのかな。

「まだわからない。多分今日会うと思うけど。でも…何で?」

「いや、別に。ただ聞いてみただけだよ。」
お姉ちゃんは何かを隠そうとしているように見えた。
< 14 / 252 >

この作品をシェア

pagetop