御曹司様の求愛から逃れられません!
「………怖いんだよ。今は絢人さんの好きって気持ちを信じるだけでいい。でも恋人になったら、それだけじゃ済まない」
「まあ、そうだね。なにせこっちは御曹司の世界を経験したことないから、分からないもんね。……そっか。怖いよね」
そう。怖いのだ。絢人さんを独り占めすることがどんなに罪なことか、私にはよく分かっていない。でも付き合えば、絶対に彼の愛を独り占めしたくなる。
「じゃあもう、ふたつのうちどっちかを諦めて選ぶしかないね」
私は顔を上げて、日野さんの選択肢を待った。日野さんの提案は分かりやすい。私はきっと彼女の言うふたつから選ぶことになるのだと思う。
日野さんは指をふたつ立てた。
「本部長が会社のために誰かのものになる未来でもいいのか、それとも、全てを捨てても園川さんのものになってくれる未来がいいのか。ふたつにひとつ」
二本の指がこれほど威圧感を持って見えることなどあるだろうか。
私はどっちにも同じだけ目を向けて、右に左に目を回しそうになる。
「わ、分からない……!」
考えが泥沼にはまり、ついには頭痛に頭を押さえる事態となった。
「園川さん!しっかり!」
「ダメかも……全然選べないっ……」
店員さんが怪訝そうに見ているが、日野さんが声援を送り、私が頭をブンブン振っている謎の儀式を私たちは止めようとはしない。
なにせリミットは一週間後なのだ。もう答えを出さなきゃいけないのに……!
「……………ダメだぁ………」
燃え尽きてテーブルに項垂れた私に、日野さんはため息をついた。
「まあ、そうだね。なにせこっちは御曹司の世界を経験したことないから、分からないもんね。……そっか。怖いよね」
そう。怖いのだ。絢人さんを独り占めすることがどんなに罪なことか、私にはよく分かっていない。でも付き合えば、絶対に彼の愛を独り占めしたくなる。
「じゃあもう、ふたつのうちどっちかを諦めて選ぶしかないね」
私は顔を上げて、日野さんの選択肢を待った。日野さんの提案は分かりやすい。私はきっと彼女の言うふたつから選ぶことになるのだと思う。
日野さんは指をふたつ立てた。
「本部長が会社のために誰かのものになる未来でもいいのか、それとも、全てを捨てても園川さんのものになってくれる未来がいいのか。ふたつにひとつ」
二本の指がこれほど威圧感を持って見えることなどあるだろうか。
私はどっちにも同じだけ目を向けて、右に左に目を回しそうになる。
「わ、分からない……!」
考えが泥沼にはまり、ついには頭痛に頭を押さえる事態となった。
「園川さん!しっかり!」
「ダメかも……全然選べないっ……」
店員さんが怪訝そうに見ているが、日野さんが声援を送り、私が頭をブンブン振っている謎の儀式を私たちは止めようとはしない。
なにせリミットは一週間後なのだ。もう答えを出さなきゃいけないのに……!
「……………ダメだぁ………」
燃え尽きてテーブルに項垂れた私に、日野さんはため息をついた。