御曹司様の求愛から逃れられません!
一分くらい黙って抱き締められた後で、玲奈さんが「いい加減話すなら話し始めなさいよ」と絢人さんに話しかけ、私はまた背筋が伸びた。
絢人さんは腕を緩めて私を立たせると、肩に手を置いて真剣に見つめてくる。
私も戸惑いながら、その視線に応えた。
「分かっただろ?玲奈とは建前上は婚約者っていうことになってるが、俺達はお互いにその意志がない。……でも一応、内部では婚約はほぼ決まってることだから、破談にするにはうまく手順を踏まなきゃならないんだ」
玲奈さんも「そうそう」と軽く頷いた。
……本当に?ポッと出てきた夢みたいな話をこちらは簡単には理解できなかった。愛がないっていうのは、双方だったってこと?
「さすがに公表する前に広めることはできないから、真夏以外には話せなかった。……ごめん。不安にさせたよな」
「……じゃ、じゃあ……絢人さんの家で玲奈さんとすれ違ったのは……」
奥にいた玲奈さんは眉を寄せた。
「絢人の家?……ああ、破談の打ち合わせに押し掛けたこと?え、貴女とすれ違ったかしら」
破談の……。
私が呆けていると、絢人さんは私の肩を抱きながら玲奈さんを睨んだ。
「おい玲奈!やっぱりすれ違ってただろ!あのときはほんっとに余計なタイミングで来てくれたな!」
「だって仕方ないでしょ!絢人の帰国が待ち遠しかったの!やっと破談の計画が進められるって思ったらいてもたってもいられなかったのよ!」
絢人さんは腕を緩めて私を立たせると、肩に手を置いて真剣に見つめてくる。
私も戸惑いながら、その視線に応えた。
「分かっただろ?玲奈とは建前上は婚約者っていうことになってるが、俺達はお互いにその意志がない。……でも一応、内部では婚約はほぼ決まってることだから、破談にするにはうまく手順を踏まなきゃならないんだ」
玲奈さんも「そうそう」と軽く頷いた。
……本当に?ポッと出てきた夢みたいな話をこちらは簡単には理解できなかった。愛がないっていうのは、双方だったってこと?
「さすがに公表する前に広めることはできないから、真夏以外には話せなかった。……ごめん。不安にさせたよな」
「……じゃ、じゃあ……絢人さんの家で玲奈さんとすれ違ったのは……」
奥にいた玲奈さんは眉を寄せた。
「絢人の家?……ああ、破談の打ち合わせに押し掛けたこと?え、貴女とすれ違ったかしら」
破談の……。
私が呆けていると、絢人さんは私の肩を抱きながら玲奈さんを睨んだ。
「おい玲奈!やっぱりすれ違ってただろ!あのときはほんっとに余計なタイミングで来てくれたな!」
「だって仕方ないでしょ!絢人の帰国が待ち遠しかったの!やっと破談の計画が進められるって思ったらいてもたってもいられなかったのよ!」