御曹司様の求愛から逃れられません!
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「あ、園川さん。どこ行ってたの?」
「……日野さん。ごめん、資料整理して、あと色々……」
全速力で戻ってきた私に日野さんは首を傾げた。彼女は腕時計を見て、今が十二時だと分かると、手もとの書類の片付けを始める。
「今日は何もないし、もうお昼行こっか」
誘われたものの、そんな気分ではなくて言い淀んだ。
日野さんと食事をすれば絢人さんの話題が出る。本当はすべて話して前みたいに判断を仰ぎたいところだが、玲奈さんの話は完全にオフレコなのだ。
「ごめん。今日はちょっと……外に用事済ませに行くから、ひとりで食べてきちゃうね」
「そう?分かった」
日野さん、ごめん!
それに何も話せなくて本当にごめんなさい。笑顔の彼女に、心の中でそう言った。
何の報告日でもないし、提出期限の書類もない。近年稀に見る暇な日が今日で良かった。今書類を作っても、間違いだらけの数値になる自信がある。
一時間きっかり休憩をとって頭を冷やしてこよう、そう思って会社の外へ出た。
「あ、園川さん。どこ行ってたの?」
「……日野さん。ごめん、資料整理して、あと色々……」
全速力で戻ってきた私に日野さんは首を傾げた。彼女は腕時計を見て、今が十二時だと分かると、手もとの書類の片付けを始める。
「今日は何もないし、もうお昼行こっか」
誘われたものの、そんな気分ではなくて言い淀んだ。
日野さんと食事をすれば絢人さんの話題が出る。本当はすべて話して前みたいに判断を仰ぎたいところだが、玲奈さんの話は完全にオフレコなのだ。
「ごめん。今日はちょっと……外に用事済ませに行くから、ひとりで食べてきちゃうね」
「そう?分かった」
日野さん、ごめん!
それに何も話せなくて本当にごめんなさい。笑顔の彼女に、心の中でそう言った。
何の報告日でもないし、提出期限の書類もない。近年稀に見る暇な日が今日で良かった。今書類を作っても、間違いだらけの数値になる自信がある。
一時間きっかり休憩をとって頭を冷やしてこよう、そう思って会社の外へ出た。