俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
部屋に入る間際に、リリーが「ねえ!」と声をかけてきた。

「明日、二人きりでラス国観光しない?その……言いたいこともあるんだ……」

少しうつむきながらリリーは言った。その顔は、さっきの俺のように赤い。

「いいぞ」

「本当!?ありがとう!」

俺がいいと言った瞬間、リリーは俺に抱きついてきた。慌てて俺はその体を引き剥がす。

「えへへ、おやすみ〜」

リリーが部屋に戻った後、俺はしばらく動けなかった。リリーの体温や、表情が俺を縛り付けて放さない。

「……俺も男なんだぞ。ちょっとは警戒しろ!」

俺の小さな呟きは、誰の耳にも届くことなく消えていった。



次の日、俺とリリーは約束した通り二人きりでラス国の街へと向かった。

「すごく楽しみ〜!」

そう言って笑うリリーは、ドリス国へ泊まりに来た時のようなズボン姿だ。身につけている帽子や靴に至るまで、何もかもが男っぽい。

「通訳は頼んでもいいか?」

俺が訊ねると、「もちろん!!」とリリーは笑う。
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