優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。
メガネザルじゃないって否定してくれた優大くんや、私なんかの絵をくるくる回るほど横込んでくれた優大くん、キスして、抱き締めてくれる男らしい優大くん、心の傷をみせてくれた、転校したくないって叫ぶ優大くん。
優大くんの色が私の心の中にあるキャンパスに沢山色をくれた。だから、私は毎日ドキドキできた。
あなたが、下を向く私の理由を笑い飛ばしてくれたあの時から、私の心の中は色んな色で広がっていった。
猫っ毛の柔らかい髪を触ったら、優大くんの心にも触りたくなった。手を伸ばしたら、届いてくれるといいのになって、思う。
「蕾」
「へへ。好き。好きだよ、優大くん」
思った以上に、いっぱい考えて迷って苦しくて、心が締めつけられていたのに。
伝える時、心がドキドキして破裂しちゃうかなって思ったのに、今、言いたいって思った。今言わなきゃ、優大くんが、遠くの空に行ってしまう様な。そんな気がしたの。
私たちは、子どもでした。
大人になりたくないと、叫んでいる子どもでした。