優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。
テスト前の10分今日休憩は、廊下で皆、教科書やノートを開いて醜く足掻く。
教室内のロッカーには何も持ち込めないので、廊下のロッカーに全て移動する為にテスト時は、廊下はすし詰め状態だ。
「この問題は絶対出るって言ってたけど、理解は出来なかったから丸暗記するんだ!」
「うん。頑張って。公式さえ暗記したらできる!」
そんな事を言いつつも、数分で優大くんは教科書を団扇代わりにパタパタしているから余裕がある。
テスト一日目は、何だか気が重いしピリピリした空気が漂うのも嫌だったけど、彼はマイペースだ。
批判されたのにもかかわらず、紗矢にちょっかい出して追いかけられ、放課後にはもう帰ってきたテストに悲鳴を上げていた。
「やべえ。あんなに勉強したのに68点で、やべえって思ったら平均点56点って、やばくね? 俺、頑張ってない?」
「うそ、優大くん、英語平均点以上だったの!?」
私も78点で、今回の英語は単語の書き取りが2問しかなくて応用問題ばかりで難しいって思ったのに、すごい。
「まあな。歴史と数学は自信がねえから、多分死んだけど」