優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。
私と紗矢は家庭科室へ向かう。
お昼は、先生に許可をもらって家庭科室でお別れ会だ。
皆で焼きそばを作って食べる。もちろん、先生の監督付きが条件ですでに家庭科室へ入ると織田先生が窓辺で仁王立ちしていた。
優大くんはテストが終わった瞬間に、男子全員に抱き着かれ、誕生日ハットを頭に被らせられ、ハワイのお花のレイを首にいっぱい飾り、制服に皆がメッセージを書き出し、ボタンを全部奪われた。それがテスト終了5分で全部行われた。
「ひでえわ。俺の制服が、メッセージでめっちゃくちゃだ」
家庭科室では王様マントとちょび髭と王冠とレイまみれの優大くんが、脱いだ上の服を見て笑っているし。
服は、相変わらず蛍光ピンクで胸元には『タイムイズマネー』と書かれている。
あの服、色違いで三枚1000円だったらしい。
「着替えは持って来てるんだから、よかったよね」
「それだよ! 蕾の私服ってよく考えたら初めてじゃね? やっべ。どきどき。俺はこの服にジーンズにするつもりだけど」
「普通のワンピースです」
「それが、クソ可愛いだろ!」
もしかしなくても、優大くんは目が悪いのかもしれない。
私の私服なんて全然可愛くないのに。