【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

「じゃあ蘭子のお守りは、ここでおしまい。あとは愛川先生にバトンタッチしますね」

なんだ、お守りって。はいはい、どうせわたしは子供ですよ。

残っていたミルクティーを全部飲むと、私も一緒に立ち上がった。

「ここは俺が」という真澄さんに、乙葉さんとお礼を言うと店を出る。他愛のない話をしながら駐車場に到着すると、そこで乙葉さんと別れた。

真澄さんの車に乗り込むと、ほっと息をつく。

「どうした?」

ふいに腕を伸ばした真澄さんが、わたしの肩に手を回し入れ体を抱き寄せる。

「なんか疲れたというか、緊張してたみたいで」

体の力を抜くと、そのまま彼に身を任せた。

「やけに素直だな」
「ダメ……ですか?」

なぜだろう、急に甘えたくなってしまった。

朝は寝顔を見ただけ。昼も入れ違いだったから、素直に嬉しいという気持ちが態度に出てしまった。いや、真澄さんとのことが自分だけの秘密じゃなくなったから、安心したのかもしれない。

どちらにしても“好き”という思いが、心から溢れて止まらない。

上目遣いに顔を上げれば、ふっと甘い顔を見せた真澄さんが当たり前のようにキスを落とした。

「素直になるのは大歓迎だ。やっと俺に落ちたか?」

満足げにそう言う真澄さんに、首を振ってみせる。



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