【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
ここ何日か何もなかったからそう思うのかもしれないけれど、このままでは真澄さんの思うがまま。
真澄さんのことが好きだから、いずれは“そういうこと“になるのを受け入れなきゃいけないのはわかっている。いくら男性と付き合ったことがなくて経験のないわたしにも、それくらいの知識はある。でも、ものには順序というものがあるでしょ? わたしにだって、心の準備というものが……。
それにここはキッチンだ。薄目を開ければ、まだコンロの火は着いたまま。早く消さなきゃスープが煮詰まってしまう。
……って、心配するのはそこ!?
いた、だって、そうでしょ。食べ物を粗末に扱ってはバチが当たる。生産者の皆さまに申し訳ない。
……なんて、もうっ!! わたしの脳内、どうした!?
真澄さんからの愛撫は続いていて、頭の中がパニック寸前。何をどうしていいのやら、自分自身がわからなくなってきたわたしは、真澄さんの腕を力強く掴んだ。
「蘭子?」
真澄さんの体がひくっと跳ね、うなじを這っていた唇が首筋から離れる。
「……無理……」
何故その言葉が口から吐いて出たのか、自分でもよくわからない。でもわたしの脳が命令し口から発せられたのだから、とにかく……無理なんだろう。