【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

お風呂に一緒に入るとか。いくら真澄さんのことが好きでも、それとこれとは話が別。あんな明るいところで素っ裸とか、絶対に無理。

真澄さんから逃げるように後退り、脱衣場の隅まで行く。そんなわたしを見て諦めたのか、彼はガックリと肩を落とした。

「わかった。わかったから逃げないで。そばに来てよ」

あれ? 珍しく反省してる? ちょっと言葉遣いが違うような。

いやいや、真澄さんのことだ。彼の言葉を真に受けてそばに行ったら、きっとまた抱きくるめられるのがオチ。

まだ俄には信じがたいが、どうする?

ここで暮らしてから一度も見たことのないような、ちょっと落ち込んでいる真澄さんの姿に気持ちが揺らぐ。好きな人に『そばに来てよ』なんて言われたら、行かない訳にはいかない……よね。

でも油断は禁物。そろりそろりと足を動かし、少しずつその距離を縮める。

「俺は、そんなに信用ないのか?」

今さら、そんなこと聞く? 真澄さんは自分のことをわかっていないらしい。

「愛川先生としての信用は厚いかもしれませんが、真澄さんとしてはNOとしか言いようがありません」
「そう来るか。でも、俺のことが好きなんでしょ?」

上から目線で窺うように聞く真澄さんの声は甘さを含み、眼差しは柔らかい。

「それは……」


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