【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
真澄さんからは以前に『好きだ、愛してる』と告白されている。その時はまだ真澄さんに対しての自分の気持ちが彼に向いていなかったし、彼のことを本当の意味で信用していなかった。だからその告白も、いまいちピンとこなかったけれど……。
今なら真澄さんの告白も、身勝手な寵愛も、素直に受け入れられる?
自惚れてるな……。
なんだかくすぐったい気持ちに、顔がニヤけるのを隠すようにほんの少しうつむいた。
食事も終わり片付けをしていると、真澄さんがキッチンを覗き込む。
「風呂に入ってくる。片付けが済んだら、寝室で待ってて」
「え? 寝室ですか? じゃあタルトは……」
今日、食べないんですか?
恨めしい気持ちで、タルトが冷やしてある冷蔵庫を見つめる。
同じ店で買ってきたパンがすこぶる美味しかったから、さぞかしフルーツタルトも美味しいんだろうと楽しみにしていたのに。
残念──。
ひとり肩を落とし片付けの続きを始めると、背中側から引き寄せられ抱きしめられる。わたしの肩口に顎を置いた真澄さんの、甘い吐息が耳を掠める。
「俺よりもタルトの方が大事か?」
「それは……」
比べるものじゃ、何と思うんだけど。
「それ、次元が違いません? 今のわたしには、どちらも大事です」
今置かれている状況を鑑みても、ここは『真澄さんのほうが大事です』と答えるべきだったかもしれない。