【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

真澄さんに言われた通り寝室で待っているが、なかなか姿を現さない。時計を見れば、なんやかんやで時刻は、とうに二十三時を回っている。こんな時間からフルーツタルトを食べるのは罪悪感しかないが、たまのことだからOKと、なんとも甘い自分に笑みが漏れる。

お前の頭の中は、フルーツタルトのことしかないのか?と言われても、こればかりは致し方ない。だってそのために、パンの食べる数を減らしたんだから。ペコペコとまでは言わないが、腹八分目。まだわたしの胃には、かなりの余裕がある。

真澄さんは『寝室で待ってて』と言っていたが、やっぱりリビングに準備したほうがいいだろうか。
そんな事を考えながら、ベッドの縁に座り立ったり座ったりを繰り返していると、カチャッとドアが開く音に身を翻した。

「待たせたな」
「真澄さん、遅い! 何してたんです、か……」

慌てて立ち上がり真澄さんのところに駆け寄ると、彼が手にしていたものに目を奪われる。

「お待ちかねのフルーツタルトだ」

買った時に姿かたちは見ているが、こう目の前に現れると、その輝きとフルーツの色合いに心が弾む。

自分ひとりなら、どれかフルーツをひとつつまみ食いしているところだけど、それをグッと堪える。



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