【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
辺りをキョロキョロと見回していると、真澄さんがわたしの耳元に顔を寄せた。
「欲しいのは蘭子だけなんだ。他の何でもない蘭子が欲しい、抱きたい」
耳朶に触れながら囁く言葉は少し掠れていて。その声に甘さ以外の何か──欲望?みたいなものを感じたわたしは、胸がぎゅうっと締めつけられる。
そんな遠くない未来にこんな日が来るだろうと、おぼろげながら思っていた。真澄さんのことがハッキリ好きだと気づいてからはベッドに入るたびに、いつ触れられるんだろうとドキドキしていた。
わたしだって子供じゃない。経験がなくたって、本当に好きな人には、身も心も奪ってほしい。そして、わたしだって同じ気持ちだ。
──真澄さんが欲しい。
そう思うのは自然の摂理で、それは誰も逆らえない。
「わたしで、いいん、ですか?」
震える唇でたどたどしく伝えれば、その唇を真澄さんの親指がそろりとなぞる。
「さっきも言っただろう。蘭子が欲しい。蘭子じゃなきゃダメなんだ」
これでもかというくらい力強く、ギュッと抱きしめられる。
「うぅっ!」
一瞬苦しさから、こんな時に似つかわしくない唸り声が出てしまう。頭上から「ごめん。でもやっぱり可愛い」と今日二度目の信じられない言葉に全身が熱くなっていく。