【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

けれど年末年始病院が休みのときでも、当番の日は病院に出かけ、用事がある時は帰りが遅くなることもしばしば。疲れて帰ってきた時に、少しでも真澄さんと一緒に居たい──と自然と素直な気持ちが勝ってしまった。

「はい、おかげさまで。でも崇史さんには悪いことをしてしまって……」

崇史さんとは園枝さんの旦那さんで、可愛がってもらっている。それなのに、バカな嘘をついたことが心苦しくなって胸が痛い。

「いいのよ、そんなこと気にしなくても。蘭子ちゃんもいろいろあるわよね。でもまた時間があるときにでも顔、見せに来てやって。あの人、蘭子ちゃんに会うの楽しみにしてるから」

「はい、そうさせてもらいます」

今度園枝さんの家にお邪魔する時は、崇史さんの大好きな豆大福を持っていこう。

『課長に挨拶してくる』という園枝さんを見送ると、わたしも今年はじめての受付業務の準備に向かった。


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