【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
「わかりました」
真澄さんにカフェの住所を教えると、『すぐに行く』という真澄さんの声を聞いてから電話を切った。
「またそんな困った顔して。真澄に会えるんだ、嬉しくないの?」
「そんな簡単に言わないでください。こんな急に真澄さんに会うことになるなんて、さっきまでこれっぽっちも思ってなかったんですよ? 真澄さんになんて言ったらいいのか……」
うぅっと唸り声を出すと、テーブルに突っ伏す。
真澄さんは何を話すつもりなのか。やっぱり別れ話なんだろうか。
本人の口から『結婚するから別れてくれ』なんて言われたら、自分がどうなってしまうのか想像すらできない。
不安? それとも恐怖?
悪い方向のことばかりを考えて、ブルブルッと体を震わす。
縁起でもない。もうやめた。ああでもないこうでもないと、ひとりで考えるのは体によくない。これ以上続けたら、熱が出そうだ。
体は突っ伏したまま顔だけ上げ、田所先生を見る。
「田所先生はいいですよね。なんの悩み事もない、涼しい顔して」
「失敬な。俺にだって悩みごとのひとつやふたつ……は無いな。でも今は君と真澄のことで頭の中はいっぱいだ。ちゃんと解決させて、俺を安心させてくれ」
「そうしたいのは山々ですけど……」