【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
「やっぱり、このまま帰るのはマズいよな?」
「そう思いますけど」
心の中で何かと戦っているのか、ひとりで唸っている真澄さんを見て、笑いがこみ上げる。
「なんかよくわからないですけど、今日はなるべく早めに帰りましょうね」
真澄さんの煩悶する顔って、なんか可愛いかも……。
そんな顔見せられたら、わたしも早く帰りたいというか、真澄さんとふたりだけになりたくなってしまった。
「言ったな?」
それまでの苦しみ顔はどこへ行ったのか、楽しげな彼の顔が近づいてきて、唇に甘いキスをする。
「今晩は蘭子が、俺を気持ちよくさせて」
色っぽくねだるような表情に、頭がクラクラする。わけがわからず頷くと、真澄さんの右の口角がピクッと上がった。
「え?」
ちょっと待って。わたしが真澄さんを気持ちよくさせる? それってどういうこと? 頷いてしまったけれど、これって私、真澄さんに騙された?
珍しくウキウキしている真澄さんを見て、やってしまったと後悔しても後の祭りで。
真澄さんを気持ちよくさせる──ということが、どういうものなのか。
口角を上げた顔を思い出し、背中に冷たいものが走る。