勇気の魔法は恋の始まり。
「怖いんじゃないの?この前は逃げたよね?」

「いえ全く。むしろ興味があります!この前は見ちゃいけないことを見ちゃったのかとおもって。」

「じゃあ、その話なんだけど。」

 何も言わずに見つめる水帆を窺いながら祐樹はゆっくりとこう説明した。

 実は祐樹は精霊使いと呼ばれるもので、場所によっては魔法使いと呼ばれる。

魔法使いはこの世界にも少しだけ存在している。

 何百年も前、魔族同士の争いによって魔法使いの一部の先祖たちは自分たちの世界から人間の世界へと移り住んだ。

そして、人間にいつしか溶け込むようになり、今では精霊使いの血は薄れてきている上に、希少な存在である。

彼らは、あらゆる自然や物の精霊に話しかけ、力を借り、魔法を行使している。

そのためには精霊たちとの信頼関係は欠かせないものであり、人間によって脅かされてはならない。

そのルールに従って、人間に知られてしまった場合はその人の記憶を消すか、もしくは精霊たちから認めてもらうしかないのだ。
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