チャンスをもう一度
陽翔は、イタリアに戻り
精力的に働いた。
真面目で実直な陽翔は、
次第に同僚たちにも
認められていた。
仕事の のみ込みも早く
イタリアの言葉も話せるので
営業先でも少しずつ
信頼も得ていった。
ジョン・アルマーニは、
陽翔を知り合いの日本人に
頼まれただけの人物だと
紹介して、恩情を与えずに
厳しく接しさせた。
しばらくすると・・・・
「お父様。
もう、わかってるのでしょう?」と、百合。
「・・・・・・・・」
「もう、意地悪は止めてもよいのでは?」
と、百合と言うと
「フン」
「・・・お父様っ!!」
「ああっ、わかった、わかった!!
認める、いや認めていたんだ。
初めから。
だが・・だがな・・
一度ならずも二度までも
私の可愛い、可愛い望海を傷つけたから
と・・思い・・
だけど、
陽翔は、頑張り屋の上に仕事もできる
それに、全てにおいて一生懸命にやる。
回りの人間にもよい影響を与えていて・・」
と、困り顔で話す父に
「うふふっ、良かった。
でも、一度目は仕方ないけど
二度目は、陽翔君は悪くないでしょ?!」
その夜、ジョン・アルマーニは、
みんなを集めて夕食をとることにした。
そこで・・・
「望海と陽翔の式をいつ行う?」
と、望海と陽翔を見ながら
みんなに伝えた。
「‥‥おじい‥‥ちゃまっ‥‥」と、望海。
「あっ、ありがとうございます。」と、陽翔。
「おめでとう、二人とも。」と、透。
「望海、陽翔君おめでとう。」と、百合。
「「ありがとう。ありがとうございます。」」
と、二人は、みんなに頭を下げて
二人で喜びを分かちあった。
ジョン・アルマーニは、
食後、陽翔と話をした。
「陽翔、これからどうしたい?」
「それは、仕事の事でしょうか?
それとも住まいの事でしょうか?」
「まあ、どちらともかな」
「もし、今の会社で
私を使って頂けるのでしたら、
ジョン・アルマーニ氏の元で
勉強させて頂けませんか?
この事は、まだ望海と話しあって
いませんが、彼女はわかってくれると
思っています。」
と、お願いすると
「陽翔、いつまで私の事を
ジョン・アルマーニと呼ぶのかな?」
と、言われて
「・・・はいっ、ありがとうございます。
お祖父様」
と、言うとジョン氏は、
嬉しそうに笑ってくれた。