政略結婚ですがとろ甘な新婚生活が始まりました
ドクンドクンドクン、と嫌な鼓動の音が響く。
ギュウッと膝の上でワンピースのスカートを握りしめる。皺が寄ったグシャグシャなスカートの状態は情けない私の姿のようだ。
「……どういうこと? それって私が専務に恋愛感情を抱いているってこと?」
低く、感情の感じられない平坦な声で赤名さんが確認するかのように言う。その声に私の肩がビクリと揺れる。
「そういうことになるね」
動揺することなく、彼女の夫が鷹揚に言う。
「アハハハ、嫌だ、何、それ! やめてよね、冗談でも笑えない! っていうか有り得ない! なんでよりによって環くん!」
赤名さんが豪快に笑い飛ばす。
その声に反射的に顔を上げた私はポカンと口を開けて彼女を凝視してしまう。普段の完璧な秘書姿の赤名さんからは考えられない、くだけた態度。
相良さんも隣で苦笑している。
「ハハ、いや、失礼。……華、多分それが一番のこじれた要因だよ。そうですよね? 彩乃さん」
一足先に落ち着いた相良さんが、涙目で未だに笑い転げる赤名さんに声をかける。
呆気にとられたまま、私は人形のようにコクコク頷く。
「アハハ、おかしすぎる! よりによって環くん! うちの専務はとんでもない誤解をされてるわね」
涙目になっている赤名さんを尻目に、私は今まで気になっていたことを話す。
少し落ち着いた彼女はとても驚きながら、すべてをキッパリ否定した。
さらに私は先日、弁当を差し入れた日に聞いてしまった内容についても話した。
「だ、だって赤名さん、泣いてましたよね? ふたりの話し方はすごく親密そうでしたし、それに環さんがもう少ししたらふたりの時間がとれるって……」
ギュウッと膝の上でワンピースのスカートを握りしめる。皺が寄ったグシャグシャなスカートの状態は情けない私の姿のようだ。
「……どういうこと? それって私が専務に恋愛感情を抱いているってこと?」
低く、感情の感じられない平坦な声で赤名さんが確認するかのように言う。その声に私の肩がビクリと揺れる。
「そういうことになるね」
動揺することなく、彼女の夫が鷹揚に言う。
「アハハハ、嫌だ、何、それ! やめてよね、冗談でも笑えない! っていうか有り得ない! なんでよりによって環くん!」
赤名さんが豪快に笑い飛ばす。
その声に反射的に顔を上げた私はポカンと口を開けて彼女を凝視してしまう。普段の完璧な秘書姿の赤名さんからは考えられない、くだけた態度。
相良さんも隣で苦笑している。
「ハハ、いや、失礼。……華、多分それが一番のこじれた要因だよ。そうですよね? 彩乃さん」
一足先に落ち着いた相良さんが、涙目で未だに笑い転げる赤名さんに声をかける。
呆気にとられたまま、私は人形のようにコクコク頷く。
「アハハ、おかしすぎる! よりによって環くん! うちの専務はとんでもない誤解をされてるわね」
涙目になっている赤名さんを尻目に、私は今まで気になっていたことを話す。
少し落ち着いた彼女はとても驚きながら、すべてをキッパリ否定した。
さらに私は先日、弁当を差し入れた日に聞いてしまった内容についても話した。
「だ、だって赤名さん、泣いてましたよね? ふたりの話し方はすごく親密そうでしたし、それに環さんがもう少ししたらふたりの時間がとれるって……」