政略結婚ですがとろ甘な新婚生活が始まりました
必死に問う私に鷹揚に頷く赤名さん。
「それについては申し訳ございません。元々専務と私は幼い頃から付き合いもあって人目のない場所ではついくだけた物言いをしてしまって……」
「公私の区別をつけるために、仕事中は他人行儀にするように華も気をつけているんですが、まさかそれで誤解させてしまったとは。僕からも謝罪します。申し訳ありません」
そう言って相良さんにまで謝罪されて私は慌ててしまう。
「い、いえっ。くだけた態度がどうとかそのことを咎めるつもりはないです」
「でもそのせいで彩乃さんを傷つけてしまったのでしょう? 本当に申し訳ありません。あの話は最近専務のせいで残業続きになっておりまして、思わずその恨み言をぶつけてしまったんです。新婚なのに賢人との時間がとれなくて。残業は減らすって約束したばかりなのに専務ときたら……! もう話しているうちに悔しくて涙が出てしまって‼」
憤懣やるかたない、といった様子で赤名さんが怒りの表情を浮かべる。
え……? ちょっと待って。恨み言? 悔しくて涙が出た?
彼女の言葉に呆然とする。
「賢人とはずっと遠距離恋愛だったんです。入籍してやっと一緒に暮らせるようになったのにすれ違いの生活になってしまっていて、それもこれも専務のせいなんです‼」
頬を紅潮させて言う彼女の姿は、嘘を吐いているようには見えなかった。
「じゃあ、全部私の誤解……ですか? でも環さんは赤名さんを想っているんじゃ……だったらどうしてパーティーのこと……」
呟いた言葉が床に落ちていく。
一気に押し寄せる安堵感と完全に拭えない不信感。その二つの感情に翻弄されてどうしてよいかわからない。心が迷って揺れ動く。
赤名さんは環さんをなんとも想っていないかもしれないけれど、環さんは赤名さんに特別な想いを抱いていないの?
「それについては申し訳ございません。元々専務と私は幼い頃から付き合いもあって人目のない場所ではついくだけた物言いをしてしまって……」
「公私の区別をつけるために、仕事中は他人行儀にするように華も気をつけているんですが、まさかそれで誤解させてしまったとは。僕からも謝罪します。申し訳ありません」
そう言って相良さんにまで謝罪されて私は慌ててしまう。
「い、いえっ。くだけた態度がどうとかそのことを咎めるつもりはないです」
「でもそのせいで彩乃さんを傷つけてしまったのでしょう? 本当に申し訳ありません。あの話は最近専務のせいで残業続きになっておりまして、思わずその恨み言をぶつけてしまったんです。新婚なのに賢人との時間がとれなくて。残業は減らすって約束したばかりなのに専務ときたら……! もう話しているうちに悔しくて涙が出てしまって‼」
憤懣やるかたない、といった様子で赤名さんが怒りの表情を浮かべる。
え……? ちょっと待って。恨み言? 悔しくて涙が出た?
彼女の言葉に呆然とする。
「賢人とはずっと遠距離恋愛だったんです。入籍してやっと一緒に暮らせるようになったのにすれ違いの生活になってしまっていて、それもこれも専務のせいなんです‼」
頬を紅潮させて言う彼女の姿は、嘘を吐いているようには見えなかった。
「じゃあ、全部私の誤解……ですか? でも環さんは赤名さんを想っているんじゃ……だったらどうしてパーティーのこと……」
呟いた言葉が床に落ちていく。
一気に押し寄せる安堵感と完全に拭えない不信感。その二つの感情に翻弄されてどうしてよいかわからない。心が迷って揺れ動く。
赤名さんは環さんをなんとも想っていないかもしれないけれど、環さんは赤名さんに特別な想いを抱いていないの?