一途な騎士はウブな王女を愛したくてたまらない
「マグダメイド長様! メアリ様にお手伝いをお断りされたのですが、その場合はお部屋の外でお待ちしているべきでしょうか? それと、お召し物もドレスではない普通の物がいいそうなのですが」
「何の手伝いを断られたの?」
「湯浴みのお手伝いです」
マグダの質問に答えたロッテ。
湯浴みと聞き、マグダはまさかと眉を寄せた。
「……今、入られているの?」
「はい!」
ロッテの元気よい返事に、クレイグは「はて?」と顎に拳を添える。
「ルシアン坊っちゃまは、どちらで湯浴みを?」
「……大浴場の方です」
恐る恐るといった様子でマグダが口にすると、クレイグはようやく事態を飲み込み目を激しく見開いた。
「お、お止めしなければ!」
クレイグが叫んだよりも早くユリウスは走り出し浴室の扉を開ける。
「メアリ!いるのか!?」
「えっ!? ユ、ユリウス?」
入り口に衝立がある為姿は見えないが、突如聞こえた声に、メアリは両腕で胸元を隠すようにし顎まで湯に浸かる。
「兄上は!?」
「兄上? いえ、ここには」
女性しかいないと、そう続けようとしたのだが。