一途な騎士はウブな王女を愛したくてたまらない


「ユリウス様でしたら、ルシアン様についていらっしゃるようですよ」

「ルシアン皇子様はまだ具合悪そうですか?」

「私は見ていないのでわからないですけど、クレイグさんが落ち着いていたのでルシアン様も落ち着いているんだと思います」


なるほど、クレイグの様子でルシアンの様子がわかるのかと妙に納得したメアリは、食器を丁寧に並べていくロッテに「手伝います」と立ち上がり手を差し出した。

けれど、ロッテは「これは私のお仕事なのでやらせてください」と笑顔を見せる。

そして、「あっ!」と何かを思い出したような声を上げて、ロッテはメアリに向き直ると頭を下げた。


「メアリ様がこちらに滞在中は私がお世話させていただくことになりました! なんでもお申し付けくださいね」

「そんな! 私のことは適当で大丈夫ですから」


そもそも囚われの身である自分がいい部屋を与えられて侍女もつき丁寧に扱われるとは思ってもみなかった。

今テーブルに並ぶ料理も手の込んだもので、ユリウスたちと同じメニューなのではとさえ思えるものだ。


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