王様生徒会長と最弱ヒーロー

車の中で青柳くんは
何も話さなかった。

さっきの話がまずかったのかなって
ほんの少しだけ後悔した。

偉琉「壮吾がさ。」

葉瑠「うん。」

偉琉「初詣、一緒に行こうって。
生徒会のメンバーで。」

葉瑠「いいね。最近、青柳くんと
過ごしてばっかで皆と全然
会ってなかったもんね。」

偉琉「悪かったな。」

葉瑠「そうじゃなくて...!
嬉しいよ。青柳くんと
毎日一緒にいられて嬉しい。
青柳くんの事はもちろん大切だ。
でも、皆の事も大切なんだよ。」

偉琉「ああ。」

また沈黙が流れる。
元々、口数が多い方ではないけど
今日の青柳くんは何か変だ。
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