Jelly
「優月は自分自身に関しては、全体像を把握した上で話してる。だから優月の持ってる『パッケージが仕事をやりずらくしてる』って感覚は正しい。それなのに安藤さんが上手く仕事を回せない理由に、なんで周りの環境を考慮できないのか、っつってんの」

 反応しようにも、どう返したらいいのかすぐには思いつかなかった。

「……一分ちょうだい」
「ん」

 神長の言いたいことはわかった。……たぶん、日本語的には。

 でも、俺だって安藤さんの環境を考慮しているつもりだ。入ったばっかりで、うちのやり方にいまいち慣れてないのだってわかってる。

だから安藤さんのやり方がわからないなりにも、出来る限り合わせながらやってきた。結果、それは開発を詰まらせはしたけど。

何か変だとは思いながらも、考えれば考えるほど同じところに辿り着く。神長のしている話の着地点が見えない。
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